ソーシャルゲームディレクターの思考分解

ソーシャルゲームのディレクターが思ったことをつらつらと記載

予想と対策、事前に手を打つ必要性

予想と対策について、
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ゲームの開発でもこの予想と対策は
結構活きてくる場合があります。

多くの人は受験勉強などで
予想と対策みたいなことをやってきたかと
思いますが自分の場合
この予想と対策が業務でも結構役にたっています

目次
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・ゲームプランナーとして予想と対策
・予想と対策できなかった事例
・まとめ
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でお送りします。


結論から言ってしまうと
特に社長の行動に対して予想し
土日などを使って対策をすると
通常業務が少し楽ですよって話です。
では例を挙げて説明していきます。
 
■ゲームプランナーとしての予想と対策
以前こんなことがありました。

規格出して

社長は新規タイトルを開発するために
私に企画書を書いて&大まかな方向性は
社長が持っているのでそれに沿てほしい

という具合の要望で依頼して来ました

期限は再来週まで
つまり猶予は2週間
こう聞くと余裕ある感じがするのですが
実際は違います。

まず分かりやすいように
社長の脳みそを分解してみよう


社長脳みそ
再来週だから1日の業務の片手間に2時間
くらいやって20時間
プラス土日少しやれば出来るでしょって考えです

実際の状況
1日10時間が通常業務に当てられ
昼休み30分くらいで書く
当然終わらないから土日フル稼働で
企画書に費やす
というのが現実でした。

このように社長の脳みそと実際の
状況(現場)とがかなり乖離している
状態で企画書が作成され5億円くらい
突っ込んで開発しコケるのである


ここで重要なのが
先ほど言った予想と対策である
これはゲーム会社に限らず
一般企業でも重要なことだと
思うのですが意外と誰もやりません。


販売戦略としては予想と対策を
出して物を売ろうとしますが
自分の上司に対して
予想と対策はあまりしませんよね

私は結構、上司の今の趣味嗜好や
上司の謎のMTGに対してアンテナを
向ける
ようにしています。

例えば
社長に言われる前にいくつか企画書を
用意しかつ今社長のアンテナが
向いているジャンルや
好みの調査をしています。

これによって企画書の方向性や
的を絞ります。


さらにその上で社内共有サーバーから
MTG議事録をほじくり返し

社長が今どこのプロジェクトに
力を入れているか探りを入れます

これによって同ジャンルをもう一本来るのか
別ジャンルか予想します。



でここまでやるとどうなるか?
社長に企画書出してと言われた時には
既にその作業は80%くらい終わって
いる状態になります。
土日作業

そうなるととても楽です。
精々土日に社長要望と自分の企画書を
すり合わせるだけで完成します

極端に重い仕事や重要な事って大概
同僚ではなく上司から来る

しかも部長や社長から降ってくる事が多い
と思います。
 
 
企画書の話だけだとちょっと分かり難いので
予想と対策で別例を出します。

問題置きそう

ゲーム開発だと何となく、
ここら辺バクりそうだなぁって
いうのが予想出来ます

一般企業なら
このシステム
この取り引き先
このチームメンバー
この営業マン
なんか問題起きそうだなぁ~って言う
匂いがしませんか?

自分は割とこの雰囲気というか匂いを
感じたりします。

問題がまだ起きてない場合、
予想も対策も取りづらいし暇も無い
というのが往々に発生します

こんな時自分の場合は
そのチームや取り引き先などで
リーダーや指導者となっている人の
テンションを凄く気にします。

ゲーム開発なら
プランナーリーダー
デザインリーダー
リードプログラマー
の3人
です


このリーダー格が一定以上
テンション=やる気、疲れてない
が高い位置にあると
ディレクターやプロデューサーが
予想と対策が出来なくても変わりに
別視点から見つけてくれます。


よくあるのが
デザイナーだと
このUIだと統一感が無いしスマホ操作
し難いからもっとグラフィカルにしようとか

プログラマーだと
それ実装すると〇〇職強くなり
過ぎるよと言って
その後ホワイトボードでどうなるかの
講義が始まるとか
 
と言った具合いです。


営業マンとかなら
部下が何か辛いこと
あったのかなぁとか探りを
入れてくれるでしょうし

取り引き先に開発してもらってる
などの場合でも

弊社との繋ぎ込み部分大丈夫だっけ?
とか既存システムに乗っかって作られてる?
とか複数の目線で見てくれます。


逆にリーダー格のテンションが
低いとどうなるか?



当然予想はしないし対策もしない
ディレクターやプロデューサーは問題の
対応と言う目先の事に縛られ続けて
予想出来ないから問題だけが
山積みになっていき最終的に破綻します。

この破綻状態が妻が勤めていた会社が
面白いくらい当てはまっていました。



■予想と対策できなかった事例
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妻が勤めていたスマホアプリの会社では
社長から運営AさんプログラマーBさん
開発Cさん別々に依頼が飛び
統括のマネージャーに分からない形で
進行していました。

当然マネージャーは社長の動きが
予想&対策出来ず。

AさんBさんCさん
それぞれで問題が発生し

売り上げが立たないバグだらけ、お客様から
お叱りのメールがチョイチョイ来る

と言う具合に

とはいえ社長からの依頼は止まらず
問題だけが山積みになり
1人2人辞めて行き最終的に破綻→倒産
してしまいました。

ここで悪いのは社長なのですが
実は統括マネージャーが
全ての情報の把握と
社長の暴走を止める防波堤に
なる為に社長の動きを
予想&対策すべきでした。

社長が何か追加開発したがってるな
と感じたら開発担当のCさんに
社長が何か言って来たら呼んで、もしくは

内容をすぐに答えず相談して
と言う環境にすべきでしたね


その上で
AさんBさんCさんのテンションが
下がらない様に相談しつつ社長と
戦うべきでした。

ただ自分が同じ立場だったら
変えられたかは正直分からないです。



それくらい人のテンションを上げるのは
難しい。仕事的に余裕が無い中で
予想し対策を打つのも
結構難しいです。



そういう意味では
マネージャーや
ディレクター、プロデューサーと呼ばれる人ほど
心に余裕がある状態にし
リーダー格の人のテンションに気に掛ける
時間が必要
です。

※ディレクターやプロヂューサーが実作業
をしてはいけないということですね
下の人にやらせるべきなのです。
 

まとめ
もし予想と対策が通常業務では
出来そうに無いなら
土日を使って出来る限り準備しておく

自分の周りにいるリーダー格の
テンションに気を使えば
自分が見えてない問題を予想し
対策してくれる

担当者のテンションを気にせず
予想と対策もしないと自分が問題を解決する
事になり手が回らず問題だけが
高速で山積し破局を迎える

以上です。